デートDVかな?と思ったら
デートDVを受けているかもしれないあなたへ
あなたが、好きな人のことを、ときどき「こわい」「一緒にいるのがつらい」と感じるなら、それはデートDVかもしれません。あなたは悪くありません。
デートDVはからだへの暴力だけでなく、いやなことを言ったり、怒鳴ったり、行動を制限したり、あなたがいやだと感じるすべての性的行為の強要なども入ります。
デートDVを受けていると、体調を崩したり、何もする気が起きなくなったりすることもあります。暴力を受けていい人など誰もいません。
秘密は守られます。一人で悩まないで、誰かに相談してください。
デートDVは、二人で解決することがとても難しい問題です。
友達や家族、学校、塾や習いごとなどの先生、専門機関など、信頼できる人に話を聞いてもらってください。もしかすると、分かってもらえなくて、よけいに傷つくこともあるかも知れません。
でも、あきらめないで、また別の人に聞いてもらってください。あなたは悪くありません。
分かってくれる人は必ずいます。
デートDVをしているかもしれないあなたへ
好きな人といるのに、なんだかイライラする。好きな人が自分の思いどおりにならないと、分かってもらえないと感じて怒ってしまう。好きな人とうまくいっていないとよく感じるなら、あなたはデートDVをしているかもしれません。
デートDVはからだへの暴力でだけでなく、いやなことがあると怒鳴ったり、無視したり、相手の行動を制限したり、相手がいやだと感じるすべての性的な行為の強要なども入ります。好きな人に対して、暴力をふるったあと、「二度としない」と謝ったり、態度がやさしくなってプレゼントをしたり、やさしくするのと、暴力とをくり返す人もいます。
どんな理由があっても暴力は許されないことです。そして二人の関係をこわす行為です。
そう言われると自分が否定されたようで、ショックを受ける人もいるかも知れません。
あなたの人格を否定しているのではありません。でも暴力はすぐにやめなければなりません。
あなたの暴力は、誰かのせいではなく、あなた自身が選んでいる行為です。
デートDVは、二人で解決することがとても難しい問題です。
勇気がいることかも知れませんが、友達や家族、学校、塾や習いごとなどの先生、専門機関など、信頼できる人に相談してください。
誰かの助けを借りて、あなたは暴力をやめなくてはならないし、きっとやめることができます。
デートDVを受けているかもしれない友だちに相談されたら
相談されたら「話してくれてありがとう」まず、そう言ってあげてください。
相談者の言うことを信じて、さえぎらないで、最後まで聞いてください。
「あなたは悪くない」「あなたのいうことを信じる」繰り返しそう言ってください。
「あなたも悪かったのでは?」「それって愛情では?」「そんな相手、早く別れたら?」などは、相談者を責めたり、考えを押し付けたりしているのでNGです。
相談を受けたら、秘密を守りましょう。
相談内容が、加害者に知られるとたいへん危険です。相談者の了承を得ずに誰かに相談したり、加害者に注意したりすることはやめましょう。
相談されたあなた自身が一人で抱え込まないで、先生や周りの大人や、専門機関などに相談することをすすめましょう。
また、友だちや身近な人が「デートDVを受けているかも?」と思ったら、「つらくない?」「何か困っていない?」と声をかけて、寄り添ってください。
相談されたあなた自身が一人で抱え込まないで、先生や周りの大人や、専門機関などに相談することをすすめましょう。
デートDVをしているかもしれない友だちに相談されたら
相談されたら「話してくれてありがとう」まず、そう言ってあげてください。
相談者の言うことを、落ち着いて最後まで聞いてください。
「どんな理由があっても、暴力は絶対にだめ」と伝えてください。
「相手も悪いよね」など、暴力を肯定したり、相談者の人格まで否定するのはNGです。
どうして好きな人に暴力をふるってしまうのか、その根っこにはどんな気持ちがあるのか。相手とどういう関係でいたいと思っているのか。一緒に確認してください。
暴力ではない解決方法や、相手を傷つけない気持ちの伝え方を一緒に考えてください。
相手をこれ以上傷つけないよう、少し距離をおくことをすすめることも必要かも知れません。
「暴力はやめられる」と、寄り添ってあげてください。
相談されたあなた自身が一人で抱え込まないで、先生や周りの大人や、専門機関などに相談することをすすめましょう。
ご家族や先生方、身近なおとなの方へ
DVを受けるのは圧倒的に女性が多いですが、男性が被害を受けることもあります。同性パートナー間でも起こります。性別による決めつけに注意しましょう。
相談されたら「話してくれてありがとう」まず、そう言ってあげてください。
身近な子どもたちがデートDVの当事者になるのは、大人にとってもショックだと思いますが、
叱ったり、相談者を責めたり、別れを促すなど、考えを押し付けることはしないで、話をさえぎらずゆっくりと聞いてあげてください。
被害側には「あなたは悪くない」「暴力はふるった方が100%悪い」加害側には「どんな理由があっても暴力はいけない」「暴力は相手のせいではなく、あなたが選んでいるのだから、やめられる」と、しっかり伝えてください。
デートDVをしている側もされている側も、それがデートDVだとは思っていなくて、交際相手とうまくいっていないと悩んでいることが多いようです。暴力は殴る、蹴るなどの身体的暴力だけではなく、さまざまな種類の暴力があることなど、デートDVに関する知識や情報を提供してください。
何かしてほしいことはあるかと、聞いてあげてください。さまざまな相談機関があることを伝えてください。
私たち大人が、日頃から、家庭でも学校でも社会でも、ジェンダーにとらわれず、対等で尊重し合える人間関係のロールモデルになりましょう。
自分がLGBTQ+(セクシュアル・マイノリティ)だと思っているあなたへ
あなたは、同性を好きになっているかもしれません。
自分の生まれつきの性に違和感があり、違う性になりたいと思っているかもしれません。
あるいは自分には居場所がないと感じているかもしれません。
でも、だれを好きになるか、どの性で生きたいかは、だれにとっても大切なこと。
人の性は多様です。だれを好きになっても、どの性で生きていっても何の問題もありません。
でも、ゲイでもレズビアンでもトランスジェンダーの人であっても、交際相手を力でもって自分の思い通りにしようとすることは、相手を大切にすることと正反対の暴力です。
それは、デートD Vになります。
暴力を受けていい人なんてどこにもいません。もちろんあなたも。
あなたが、好きな人のことを、ときどき「こわい」「一緒にいるのがつらい」と感じるなら、デートDVをされているかもしれません。
あなたは悪くありません。
からだへの暴力だけがデートDVではありません。いやなことがあるとどなったり、無視したり、相手がいやだと感じるすべての性的な行為の強要(ネット上での性的画像のやりとりや性的会話の強要も含む)などもデートDVという暴力です。
別れるなら/◯◯しないなら「アウティングする!(LGBTQ+であることをバラす)」と相手の行動に制限をかけるのは/あるいはそう言われるのは、脅しという暴力です。
あなたが、性的マイノリティーであることを知られてしまうのがイヤで、友だちや親、教師などのおとなに相談するなんてムリ、と感じるかもしれません。
もしかしたら、LGBTQ+は恋愛のための出会いの機会が限られているので、相手からの暴力(コントロール)をがまんしなくちゃと思っているかもしれません。
好きな人といるのに、なんだかイライラする。好きな人が自分の思いどおりにならないと、分かってもらえないと感じて怒ってしまう、好きな人とうまくいっていないと思う、などと感じるなら、あなたはデートDVをしているかもしれません。
これまでの経験から相手への暴力(コントロール)を「交際とはこういうものだ」と決めつけてしまっているかもしれません。
でも、暴力は、相手を尊重する対等な関係を壊してしまいます。
デートD Vかな?って思ったら、自分のために、相手のために、そして周りの仲間たちのためにも、一人で悩まないで信頼できるおとなや相談機関に相談してください。若いLGBTQ+向けの相談も、あなたの役に立ってくれるかもしれません。
相談のとき、イヤだなと思ったら、カミングアウトする必要はありません。